耳鳴り・難聴は、疲れやストレス、加齢、また風邪や薬剤の副作用など様々な影響でみられることがあります。長時間の耳鳴りが持続すると、大脳側頭葉の聴覚野の機能が低下し、話し声などが聞き取れず、聞き分けられない、こもったような音として認識されるといったことが多いです。
東洋医学では、腎は人体の耳と大脳に深く関係があります。耳は腎の竅(穴)であり、腎精不足により耳鳴り・難聴・めまいを引き起こすことがあります。
また、人体には十四の経絡があります。例えば、胆経と三焦経という経絡は、耳の中とその周囲を通るルートで、耳と深いかかわりがあります。特に、三焦経は身体の水分代謝に関係する働きがあります。つまり、耳の前後のツボと手のツボで、内耳の血流やリンパを調整し、内耳神経の修復を促します。さらに、耳の上の暈聴区という反射区を刺激し、聴覚感度を向上させつつ、複数の混ざった音から個別の音を聞き分ける能力も向上させます。
病気の随伴症状として出ることもあるので、まずは耳鼻咽喉科を受診することも必要です。
当院では刺さない鍼(てい鍼)による治療も行っています。